専門家に債務整理を依頼すると取り立てが止まるって本当!?

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専門家に債務整理を依頼すると取り立てが止まるって本当!?

借金をしている人が常に悩まされている、「借金の取り立て」。滞納したらもちろん電話はかかってきますし、督促状などの郵便も届きます。滞納していなくても「払わなくてはならない」というプレッシャーで押しつぶされそうになることも多いでしょう。

 

弁護士などの専門家に依頼する大きなメリットのひとつとして、「取り立てが止まる」というものが挙げられます。「取り立てが止まる」とは具体的にどういうことなのか、依頼するときに注意しておくべきことなどは何か、などについて、考えてみましょう。

 

なぜ取り立てが止まるのか

1.専門家が送る「受任通知」がカギ

債務整理の依頼を受けた専門家は、貸金業者に対して「受任通知(介入通知ともいいます)」という書類を送ります。「○○さんから債務整理を依頼されたので、今後の連絡は本人じゃなくてこちらへ」という内容のもので、専門家が間に入ったことを伝えるとともに、大抵の場合は取引履歴を開示してください、という文章も入っています。
同時に「取引履歴を開示してください」という形で履歴の請求も行います。それを元に借金の額を確定するのです。

 

2.貸金業法

「貸金業法」とは貸金業の運営に関する法律です。
貸金業法第21条1項には「取り立て行為」についての記載があり、その中で
「弁護士や司法書士などから受任通知を受け取った場合、それ以降は本人に直接取り立て行為をしてはいけない」と定められているのです。これを破った場合は懲役や罰金などの刑事罰が科せられることになっているので、一般的な貸金業者は受任通知を受け取ると、取り立てをぴたりとやめるのです。

 

依頼したのに取り立て行為があったら

専門家は依頼を受けたらすぐに受任通知を送りますが、下記のような場合、タイムラグが生じて依頼後も電話や手紙が来ることがあります。

 

  • 発送先が遠方であるため、通知の到着までに時間がかかる
  • 発送先からさらに督促等をする部署へ転送される
  • 事務処理を別会社に委託している

 

などの場合です。

 

もし行き違いで電話などがあったら、「借金の件は弁護士(司法書士)に依頼した」と伝え、その弁護士や司法書士の名前と電話番号を伝えると、その後は連絡が来なくなるはずですよ。

 

同様に「行き違いで督促状などの郵便物を発送してしまった」ということもあり得ます。依頼後に取り立ての手紙などが届いたら、専門家へそのまま渡しましょう。

 

なお、当然ですが、その督促にしたがって返済したりしてはいけません。

 

取り立てが止まらない場合

1.ヤミ金が相手の場合

ヤミ金はそもそも正規の貸金業者ではありません。そのため、専門家の介入があっても、貸金業法を守って取り立てをしなくなるということは残念ながらありません。
しかし、ヤミ金によっては弁護士などからの電話一本でそれ以降かけてこなくなることもあります。「ヤミ金のことは話しにくい」と思うかもしれませんが、債務整理の相談をする場合はヤミ金のこともきちんと伝えた上で方針を決める必要があります。遠慮なく話をしましょう。

 

専門家へ依頼したあとは、ヤミ金から電話がかかってきても、絶対に出てはいけません。「電話が来た」ということを専門家へ伝え、指示を仰ぎましょう。もしうっかり出てしまったら、ヤミ金にどんなことを言われたのかを覚えておき、専門家へ伝えましょう。

 

2.友人・親族などが相手の場合

友人や親族などの個人から借入をしている場合も、「貸金業法」は適用されません。専門家は受任通知に「本人への取り立てはせず、連絡はこちら(専門家)へ」という文章を入れますが、正直なところ、それが必ず守られるとは限りません。どうしても個人からの取り立てが厳しくてつらいという場合は、個別に専門家に相談しましょう。

 

3.一部の債権者について「任意整理」をする場合

自己破産や個人再生の場合は借入先すべてに受任通知を送ることになりますが、任意整理の場合、対象となる借入先だけに受任通知を送ります。当然、受任通知を送っていない借入先からの取り立ての電話や手紙は止まりませんので、注意が必要です。

 

取り立てが止まってからの注意事項

1.債務整理は取り立てが止まってからが本番!

毎日取り立てにおびえながら暮らしていた人は、専門家への依頼によって取り立てが止まるので、安心した日々を取り戻すことができます。しかし注意したいのは、「債務整理の手続は取り立てが止まってからが本番である」という点です。

 

取り立てが止まったとしても、その時点では「貸金業者と自分の間に専門家が入った」というだけですから、まだ借金の問題が解決したわけではありません。

 

借入先の数や手続の種類によっては、 専門家が借金の額などを調査するのに数ヶ月かかることがあります。その間依頼者は「ひたすら待つ」ことになりますが、その間も債務整理の手続は進んでいます。調査が終われば、申立書類の準備(自己破産や個人再生の場合)や月々の支払(任意整理の場合)などが待っていることを忘れないようにしてくださいね。

 

2.常に連絡が取れるようにしておこう

中には「取り立てが止まった」ということにすっかり安心してしまい、そのまま連絡がつかなくなってしまう人もいます。これは最悪のパターンですので、絶対にやめましょう。

 

依頼者と連絡がつかなければ当然手続も進みません。連絡がつかない状態が長く続いた場合、専門家としてもそのまま貸金業者との間に入り続けるわけにいきませんから、一旦「受任通知」を送った借入先に、「辞任しました」という連絡をしなくてはなりません。
専門家が辞任してしまうと、貸金業者からの直接の取り立て行為が再開しますから、取り立てにおびえる日々に逆戻りすることになってしまいます。

 

不明点があれば遠慮なく相談を

一般的な消費者金融や信販会社から借入をしているのであれば、「専門家に債務整理を依頼すれば取り立てが止まる」というのは真実です。ぜひ依頼を検討しましょう。
しかし、ヤミ金やその他の個人からの借入をしている場合など、借入の状況によって変わってくることもあります。
「どこから借入をしているか、どこからの取り立てが厳しくてつらいのか」を明確にするためにも、一度専門家へ相談してみることをおすすめします。