自己破産の費用を払うお金がない時の対処法!法テラスに相談しよう!

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自己破産の費用を払うお金がない時の対処法!法テラスに相談しよう!

裁判というものはとかく時間がかかるものです。そして時間がかかってしまうとそれだけ弁護士費用なども嵩みますから、裁判所や弁護士のお世話になることはあまりないのが実情です。

 

しかしながら、自己破産を行わなければいけない、というときには話は別です。

 

弁護士に依頼して裁判所に申し立てなくてはなりません。弁護士に依頼したい、しかし借金でもう首が回らず依頼するお金がない…そんなときに利用できる制度があります。

 

自己破産を行う際に最も問題となるのは申し立てに時間や費用がかかることです。

 

弁護士の拘束時間も長くなる為、2008年に日弁連が行った調査によると、自己破産の手続きを引き受ける際の費用としては、86%の弁護士が手付金として20〜30万円、29.4%の弁護士が報奨金として10〜30万円を弁護士費用として取ると回答しました。

 

それ以外にも弁護士事務所によっては相談料、手数料、日当など、さまざまな費用が追加でかかる場合もあります。経済的に行き詰っているからこその自己破産申し立てであるので、これではとても申し立てを行うのは難しいように見えます。

 

このように、経済上の理由から法律相談を行うのが難しいときに利用できる対処法が日本司法支援センター、通称法テラスです。

 

法テラスは2006年に設立された独立行政法人です。法律の専門家に依頼する際の手間や地理的な距離を改善し、法による紛争解決をより広く利用されるようにするべく、司法制度改革の一環として、総合法律支援法に基づき設立されました。

 

法テラスの業務はかつて存在していた財団法人法律扶助協会を引継ぎ発展させたもので、

 

  1. 経済的に余裕が無い人のために無料での法律相談を行う民事法律扶助業務
  2. 法制度に関する情報と相談先の情報を利用者に無料で提供する情報提供業務
  3. 身近に弁護士などがいない過疎地に地域事務所の設置などを行う司法過疎対策業務
  4. 犯罪被害者に被害者支援を行う団体の紹介などの支援を行う
  5. 犯罪被害者支援業務刑事事件を無償で弁護する国選弁護士の仲介を行う国選弁護等関連業務

 

の5つの本来業務と別団体から委託された業務とを行っていますが、今回話題にするのは民事法律扶助業務です。

 

民事法律扶助業務とは、1つの事案に対して3回まで無料での法律相談を行う「無料法律相談」と、弁護士及び司法書士への依頼費用の立替をする「代理援助」「書類作成援助」の3つの業務が含まれます。

 

民事法律扶助で代理援助が行われる内容のうち、自己破産などの多重債務事件が71.8%を占めています。(2009年度)

 

法テラスには、スタッフ弁護士や契約弁護士が所属しており、その方々に専門的な相談を行えます。中でもスタッフ弁護士は、法テラスにおける専属の弁護士として作業をしており、契約弁護士は、自身の事務所を持ちながら法テラスから仕事の紹介があった際に、受注の判断をしています。

 

これらのような専門の弁護士に法テラスにて依頼する利点は、立替え払いで対応してくれる点です。

 

弁護士にお願いした費用を分割で支払っていく事が可能で、この支払い制度である事を理由に、法テラスを利用される方も少なくないはずです。

 

さらに、弁護士報酬が低めに定められているため、最終的に依頼額を支払うのが定額で済むのも、大きな利点と言えるでしょう。

 

法テラスを経由して、弁護士に案件を依頼することにおいて、デメリットといえるものはほとんど存在しません。

 

立替え払いを対応してくれるほか、費用もそれほどかかるものではありません。そのため、利用条件が希望と一致しているのであれば、上手に依頼していきたいところでしょう。

 

唯一、難点と言える部分をあげるのであれば、ご自身で弁護士を選択できないところです。

 

しかし、それでも無料相談が最大3回まで可能であるため、そのうちに数回はご自身にとって良い弁護士に当たる可能性はあります。

 

法テラスを利用する

民事法律扶助を受ける為には、3つの条件を満たしていなければなりません。

 

  1. 第1に資力が基準値を下回っていること、
  2. 第2に勝訴の見込みが無いとはいえないこと、
  3. 第3に民事法律扶助の趣旨に適していることです。

 

まず1つ目の資力ですが、これは月収と保有資産を対象としています。

両方で基準を満たす必要があるので、月収はないが貯金や不動産は多数ある、というような場合は民事法律扶助を受けることはできません。

 

月収の条件は家族全員の月収総額で判断され、世帯人数が多いほど基準額はあがります。基本的には、経済的に弁護士費用を支払うのが難しい方に向けたサービスです。

 

そのために、収入要件が定められています。ちなみに収入要件というのは、申込者や配偶者が、手取りの月収額に条件が設けられているものです。

 

本人や配偶者の扶養家族の人数によって収入要件が変わり、1人ですと月収18万2,000以下、2人ですと25万1,000円以下、3人ですと27万2,000円以下、最後に4人ですと29万9,000円以下であるのが条件です。

 

次に資産要件も法テラスの利用に関わってきます。

これは、申込者や配偶者が不動産有価証券のような資産を持っている場合、時価や現金、そのほか預貯金額の合計が基準を満たしている必要があるものです。

 

こちらもまた、収入要件と同様に本人や配偶者の扶養家族の人数により、資の合計額の基準が変わります。

 

1人ですと180万円以下、2人ですと250万円以下、3人ですと270万円以下、そして4人ですと300万円以下であるのが条件です。

 

ただ、離婚事件などの依頼の際、相手方が配偶者である場合に関しては、資産は合算される事はありません。

 

次に勝訴の見込みがあることですが、これは勝てないことが明確な訴訟は受けないということです。

自己破産の免責申し立ての場合であれば、明らかな免責不許可理由があり、申し立て却下される可能性が高い場合が当てはまります。

 

例としては7年以内に自己破産が免責されていた場合や、計画的・詐欺的な自己破産の場合があります。ただし無料法律相談だけであればこの項に関係なく受けることはできます。

 

そして最後の民事法律扶助の目的に適しているという点ですが、これは裁判を利用して相手に嫌がらせや個人的な報復を行おうとする訴訟を排除するというものです。

あるいは、権利濫用的な訴訟を行う場合に関しては援助を受けることができない決まりになっています。

 

他の2項目と同様に、あくまで経済的に困っている人が法律相談や民事訴訟を行う際の助けを行う制度が民事法律扶助であるということですので、感情的に訴訟を行ったり、資産が十分にあるのに援助を受けて訴訟をしたりするようなケースに関しては、ここでのサポートは受けられないという事です。

 

これらの条件から言える事は、法テラスを利用する事と相性の良いのは多重債務における問題でしょう。

 

多重債務が理由で悩んでいる方は、多くの場合に法テラスでも利用条件を満たし、サービスを受けられると考えて良いです。さらに、生活保護を受給しているケースですと、サービスを利用する費用について免除される場合があります。

 

それらの理由から、多重債務における相談は特に、法テラスを利用するのに向いていると言えます。利用者視点でもメリットがみられる一方で、弁護士からしても同様にメリットがあります。

 

例えば借金問題に悩まされている方から費用をもらうのは、どこか心苦しくなることもあるかもしれません。しかし弁護士は法テラスから立て替えてもらえる事となりますので、そういった精神的な負担もなくなりますし、弁護士費用を受け取れないというリスクもまずないでしょう。

 

利用条件は一見して厳しく見えるかもしれませんが、ご自身の悩みや立場によっては、すんなり通過することも珍しくないものです。

 

法テラスの資力要件のチェック方法

法テラスを利用するには、収入や保有資産など、いくつかの資力要件を満たす必要があります。

 

たとえば収入の場合、1人暮らしの場合は月収18万2000円以下が条件となり、同居家族がいて2人暮らしであれば25万1000円、3人であれば27万2000円、4人であれば29万9000円が条件となり、それ以降は1人増えるごとに3万円上乗せされます。

 

また住宅ローンや家賃の支払いがある場合は、世帯人数によって決められた範囲内で基準額を加算することができます。それ以外に、東京や大阪など大都市に暮らしている場合も、田舎に比べて物価が高いので基準額および加算額が上乗せされます。

 

保有資産は無料法律相談援助の場合は現金と預貯金が、費用立替の場合は加えて自宅を除く不動産と有価証券が対象となります。これも世帯人数に応じて基準値が定められ、3ヶ月以内に医療費や教育費が多額にかかることが見込まれる場合はその分だけ控除が行われます。

 

1人暮らしであれば180万円以下、2人暮らしでは250万円、3人暮らしでは270万円、4人以上で暮らしていれば300万円以下が条件となります。

 

なぜ資力によって法テラスの支援を受けられるかの制限があるかといえば、弁護士は国家資格が必要であるものの、国から給料をもらっているわけではない自営業者だからです。経済的に困窮している人の為の制度で弁護士の収入を奪い困窮させてしまっては元も子もありません。

 

資力要件のため、条件をクリア出来ないという人は少なからず出てきます。そこで考えるべきは、どのようにして資力要件をクリアするのかという事です。

 

条件さえ満たせば、法テラスでのサービスを受けられますので、その方法について工夫します。

 

資力要件がギリギリの場合に関しては、やむをえない支出があるかどうかを調べます。

 

例えば子供がいる場合には教育費が月々かかります。そのような金額を収入から差し引く事が出来ますので、資力要件の収入部分の条件がクリア出来ない場合、調整できる可能性があるのです。

 

「費用立替制度」を利用しよう!法テラスで無料相談

次に、法テラスで民事法律扶助を受ける手順を説明します。まず、最寄の法テラスを探します。

 

法テラスには大きく分けて4種類が存在し、全部合わせて111箇所の事務所が日本全国をカバーしています(2016年1月現在)。

 

地方事務所は地方裁判所と同じように各都道府県の県庁所在地及び函館、旭川、釧路の合わせて50箇所に設置されています。法テラスが行う全ての業務を行う最も規模の大きい法テラスで、都道府県内の支部や出張所を管轄する役割も担っています。

 

地方事務所支部は大都市に設置される地方事務所の支部です。人口や裁判案件の多い大都市においては地方事務所だけでは業務をカバーしきれないので、それを補う為に全国11箇所に設置されました。

 

地方事務所出張所は民事法律扶助業務と情報提供業務を行う小規模な支部です。

 

従来は支部と同じように東京と大阪にのみ設置されていましたが、2011年の東日本大震災を受け、被災地出張所として宮城、岩手、福島の東北3県にも設置され、現在では11箇所があります。

 

地域事務所は弁護士の少ない地方に設置される事務所です。法律サービスを受けようにも近くに弁護士がいなくて相談できない、という問題を解決する為に設置され、法テラスに勤務する弁護士が常駐しています。

 

地域事務所には人口そのものの少ない過疎地域に設置され、法律サービス全般を取り扱う司法過疎地域事務所と、過疎地ではないものの弁護士の数が少ない地域に設置され、法律扶助業務と国選弁護・付添事件の受注を行う扶助・国選対応地域事務所があり、合わせて39箇所設置されています。

 

法テラスに相談する際には、原則として居住地または勤務地のある都道府県の法テラスに相談を行うことになります。

 

予約や問い合わせは電話で行えます。その際には資力がどれほどのものなのかなど、収入状況を尋ねられるほか、無料相談を受けるにあたって必要な書類などの指示があります。

 

必要となる書類は

  • 給与明細書
  • 納税証明書
  • 確定申告書の写し
  • 生活保護需給証明書または年金証書

などがケースに応じて求められます。

 

なお、資産状況を証明する書類の提出が求められなかったからといって、虚偽の資産状況を申告すると実際に自己破産手続きを行う際に問題となり、破産法第269条に基づいて3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金となる可能性があります。嘘偽り無く申告しましょう。

 

無料法律相談の予約を取り、必要な書類を揃えたら予約日に法テラスの事務所や弁護士の事務所に無料法律相談を受けに行くことになります。

 

無料法律相談は1つの案件につき3回まで受けることができ、1度の相談で30分ほど、基本的に毎回別の弁護士が担当します。

 

ここで注意すべき点として、相談を受ける弁護士は法テラス側が選ぶということがあります。

 

自分であらかじめ弁護士を選んでその費用だけを立て替えてもらうというようなことや、法テラスで以前相談した弁護士にもう一度相談をするというようなことはできません。

 

この民事法律扶助制度は、言い換えるならば弁護士や司法書士費用を法テラスが立て替えてくれるというものです。

 

当然、立替えであるため、後から返済する必要がありますが、高額で一括での支払いが難しい弁護士費用を分割で支払う事が出来るため、経済的な理由で弁護士に依頼出来ないという人にとって、非常にメリットの大きい制度です。

 

この制度を利用する例としては、債務整理のような手続きを依頼している時、弁護士費用を立て替えてもらう事があります。仮に法テラスに弁護士費用を立て替えてもらった場合は、大体毎月に1万円ほどの費用を分割返済していきます。

 

弁護士に依頼する内容は人それぞれですが、例えば借金問題による相談をした場合ですと、ご自身の借金を返済しつつ、月々に法テラスへ返済をしなければなりません。

 

また、その後に自己破産をしたとしても、法テラスへの返済金は免除されるものではないため、注意が必要です。借金問題の場合、刑事事件ではなく民事での問題となりますので、法律により守られる部分が少なくなります。

 

しかし中には、立替金が免除される場合もあります。

 

例としては、現在勤めている仕事が失業してしまい、返済が苦しくなったというケースですと、償還に猶予が設けられるケースがあります。

 

さらに、生活保護を受給する場合ですと、償還を免除してもらえることもありますので、必ずしも法テラスへの返済が免除されないという事に限りません。

 

法テラスにおける立替制度は、全員が利用できる訳ではなく、定められた審査を通る必要があります。

それが資力審査というもので、収入や資産に条件がつき、一定の基準を満たしていなければ、この制度を利用することが出来ないのです。

 

この審査期間は長く、二週間やそれ以上の期間を要する場合があります。この審査期間中は弁護士に依頼していることにはなりませんので、債務者に対して受任通知を送ってもらうなど、必要な対応をしてもらえないのが注意点です。

 

そのため、法テラスに申請しているのにもかかわらず、債務者から催促が来るのが止まらないなど、本人にとって気持ちが落ち着かない期間が続いてしまうのです。

 

また、法テラスを利用することにおいて、どのような報酬基準に定められているのか分からない方も多いと思います。利用するための条件は理解していたとしても、結果的にいくら費用が必要となるのかという事が不透明であることが多いです。

 

着手金や成功報酬、その他実費に関しましては、案件によって金額が異なり、離婚の調停や債務整理など、その内容によっても違いがあります。

 

例えば任意整理などの場合何社かによって実費は異なり、1社から5社ですと25,000円であったり、同条件ですと着手金が108,000円になっていたりするなど、費用は様々です。

 

また、細かい条件によって費用が増額されるものでもあるため、事前に詳しくリサーチする必要があるでしょう。

 

法テラスの費用は建て替えできる

弁護士と相談した上で、自己破産をすべきとなった場合には費用立替制度の手続きに移ります。法テラスが紹介する弁護士に自己破産の代理人を依頼し、その費用を法テラスが立て替えるこの一連のサービスを「代理援助」とも言います。

 

この代理援助を受ける為には先に述べた資力、勝訴見込み、趣旨に適することの3要件が必要となり、特に最初の資力の審査を行うことになります。

 

この審査に当たっては法テラスの事務所で職員と弁護士による面談が行われ、また結果が出るまでには2週間ほどかかります。

 

審査が通った場合は弁護士との契約が結ばれ、あとは法テラスを利用しなかった場合と同じように自己破産手続きが始まります。弁護士に対しては後日法テラスから報酬が支払われます。

 

代理人となった弁護人は債権者に弁護士介入通知という書類を送り、以後の借金の返済及び取り立ては停止されます。弁護士が申立書類を裁判所に提出し、弁護士が裁判官との即日面接を終えるとその日の午後5時に破産手続開始決定が出されます。

 

その後の経緯は裁判所の判断によって変わってくるので後ほど説明します。

 

この時期にやってはいけないこととして、破産法252条に定められた免責不許可事由があります。

 

有名なのはギャンブルや浪費によって借金を作ることですが、そもそも個人が自己破産を行うほど貧窮する原因はたいていの場合身の丈に合わない浪費であり、裁判所への反省文の提出や家計収支表の作成によって反省している態度を示すことで裁量免責となるケースが大多数です。

 

それ以外の免責不許可事由は自己破産の前にわざと自分の財産を減らすことで債権者に害を与えるような行為があります。

 

例えば知人に財産を譲ったり安く叩き売るような行為、クレジットカードを現金化するような行為があります。これらも「わざと」行った場合に免責不許可事由として判断されます。

 

返せるあてが無いどころかこれから破産するというのに新たに借金を作るような行為はもちろん免責不許可事由となります。

 

法テラスのサービスは、弁護士事務所等に直接相談しにいくよりも、費用が安くなっている上に、弁護士費用を一括で支払う事が難しい方のために、立替えをしてもらう事が可能です。

 

これを正式には民事法律扶助制度と言います。この法テラスのサービスを利用することにおいて、弁護士費用を立て替えてもらうのには、すべての方が立替の制度を利用できるとは限りません。

 

ここに関わってくるのが資力要件です。

資力要件は、相談援助を受けるために設けられている条件で、定められた条件を満たしている必要があります。

 

その一つが月収の手取額です。

申込者や配偶者の月収の条件が満たされている必要があります。

 

例えばご自身一人の場合、手取り月収額が18万2,000円以下で、東京や大阪などの生活保護一級地の場合、20万200円以下のように、扶養の人数によって条件が変わります。夫婦などの扶養者がいる場合、25万1,000円以下、一級地の場合は27万6,100円以下のような条件です。

 

この手取り月収額には賞与も含まれています。また、仮に申込者や配偶者が家賃や住宅ローンを負担している場合ですと、基準額の限度に対して、負担額を加算することが出来ます。

 

家賃や住宅ローンを負担している場合、単身ですと4万1,000円以下、夫婦などの扶養者がいる場合ですと5万3,000円以下を加算出来る限度額として決められています。扶養者が増えるたびに、手取り月収額や、家賃や住宅ローンを負担している場合の加算額が変動していきます。

 

このほか、教育費などのやむをえない支出があるケースに関しましても、限度額に加算される可能性がありますので、詳しく問い合わせしてみると、上限が軽くなる場合があります。

 

生活上やむをえない支出というと、何が該当するのか曖昧なところかもしれません。

 

規定では、職業上においてやむをえない出費を指しています。

これはどういう事かと言いますと、税法上の経費としては認められないものでも、その出費がなければ職業を継続することが出来ないものです。

 

しかし実際には申込者が勤めている職業とは関係なく、言い換えるならば日常生活を継続していく事において、やむをえない支出のことです。

 

さきほどの養育費に加えて、自動車ローンを組んでいるものの、足が悪いために車がなければ生活できないなど、支払わなければ日常生活が困難になるような支出は、収入基準に影響する可能性があるため、申し込む事をおすすめします。

 

このような条件が満たされると、法テラスに支払う弁護士費用の立替えが可能となり、月々1万円程度の支払いで済むようになります。

 

裁判所の予納金は立替はできない!

破産手続を行うにあたって注意すべき点として、弁護士費用は立替となりますが、破産手続きを行う際に裁判所に支払う予納金は自分で支払わなければなりません。

 

この予納金の額は裁判官によって定められ、破産者が持っている財産(財団)の額に左右されます。この財団は単品での評価額が20万円を超えるような財産と、99万円以上の現金が対象となります。

 

預金や保険も財団の一部と見なされることが多く、不動産は時価からローン残高を差し引いた額で計算されますが、ローンも債権の一部であるのでどのみち処分しなくてはならないのは変わりありません。

 

また差押禁止財産として破産手続の際に差し押さえてはいけない物品も民事執行法で定められており、衣類、寝具、家電製品、冷暖房設備、台所用品、食品などの衣食住にかかわる生活必需品、仕事をする上で必要な仕事道具などは没収されることはありません。

 

それ以外にも差押禁止債権というのもあり、給与のうちの3/4や年金、生活保護費なども差し押さえられないことが保証されています。

 

差押禁止財産以外の財産ではない財産も追加で保有することが認められる自由財産の拡張というものもありますが、個々の事例への判断は担当する地方裁判所によって解釈が分かれることもあるので注意が必要です。

 

差し押さえできるような財産が何も無ければ「同時廃止」となります。

 

同時廃止とは破産したときに持っている財団では破産手続の費用を賄えないとみなされた際に、破産手続を開始と同時に廃止することです。

 

この場合は裁判所に納める予納金は1万円程度で済みますが、破産者に財産を隠している疑惑がある場合、破産直前に一部の債権者だけに返済を行った場合(偏頗弁済)などは、否認対象行為として財産が無くとも管財事件として取り扱われます。

 

2015年度に全国の地方裁判所に持ち込まれた自己破産案件のうち65.1%は同時廃止となっていますが、東京地方裁判所は同時廃止とする条件が厳しい為、半数以上が管財事件となっています。

 

同時廃止となった場合には裁判官と面接をする免責審尋を行います。この免責審尋は裁判官が注意事項を述べ、提出書類に間違いが無いかを確認するというものです。

 

虚偽の申告や免責不許可事由が無いのであれば特に問題はありません。免責審尋からおよそ1週間後に免責許可決定が送付され、それから1ヵ月後には法的に免責が決定します。

 

もしも免責不許可になった場合も2週間以内であれば即時抗告でより上級の裁判所に訴えることもできますが、法テラスの支援を受けられているのであればおそらくは免責許可が下りていることでしょう。弁護士との契約を結んでからここまででおおよそ半年〜200日ほどの期間がかかります。

 

単独で20万円を超えるような清算できる財団がある場合には「小額管財」となります。

 

本来破産というのは単に債務をなくす行為ではなく、手持ちの財産を全て手放した上で債権者への返済に充てる行為です。

 

同時廃止との大きな違いとして、破産管財人という弁護士が選任され手続きにかかわってきます。破産管財人は破産者の持つ財団を調査・管理・売却する役割を持っています。そして破産人は予納金から最低でも20万円を破産管財人に支払わなくてはなりません。

 

例外として生活保護受給者の場合は、20万円を上限として法テラスに予納金を立て替えてもらうことができます。

 

管財人が裁判に加わることで、必然的に裁判は長期化します。管財人による財団の調査には4〜6ヶ月ほどかかり、調査が終わった後には債権者集会を開く必要もあります。

 

ただし債権者集会は免責許可に異議がある債権者がいなければ5分程度で終わります。その後の流れは同時廃止の場合と同様です。

 

ここまで行ってきた法テラスのサービスはあくまで「免除」ではなく「立替」である為、その分を後から返済しなくてはなりません。

 

刑事事件の場合での似たような制度である国選弁護制度が無償である為、勘違いされがちなので注意が必要です。返済は弁護士との契約の2ヵ月後から始まり、月々5000〜10000円を返済していくことになります。

 

利子はつきませんので立て替えた分だけを支払うことになります。なお、自己破産で免責になった時点で生活保護を受けている場合に限り、この立替金は免除となります。

 

案件によっては今後生計を立てていくことが困難と認められた場合にも立替金が免除になることもありますが、自己破産はその例外となっています。

 

この弁護士費用の立替が自己破産で免責されない理由については実は法的根拠は無く、議論あるのですが、現実問題として誰でも弁護士費用を踏み倒せるようになってしまえば、そもそも民事法律扶助という制度そのものが成り立たなくなってしまうので、法テラスが立て替えた弁護士費用の返済義務はあるものとみなすべきでしょう。

 

法テラスを利用した時、はじめに法テラスから案件を担当した弁護士へと、費用が一括で支払われます。申込者が法テラスへと償還を行うのは、弁護士へと支払いが済んだ約2ヶ月後からです。そこから、法テラスに対して分割払いで償還していきます。

 

申込者が償還をする方法は、原則、郵便局から自動で引き落としとなります。ご自身が使っている郵便局の口座があれば、そのままその口座を使用することが可能です。

 

しかし、郵便局の口座を持っていない場合もありますが、その時は新たに郵便局にて口座を開設する必要があるのです。仮に債務整理の最中であったとしても、郵便局あるいは銀行で口座を開く事は出来ます。そのため、新たに郵便局の口座が必要になった場合も、心配の必要はありません。

 

法テラスへの償還は原則、1万円と決まっていますので、1万円の返済が可能な状態であれば、毎月1万円が登録する郵便局から引き落とされます。

 

引き落としの際、手数料として10円がかかりますので、厳密には引き落としの日程までに、10,010円を指定の口座に入れておく必要があります。どうしても月々1万円の償還が難しい事もありますが、先にも述べた通りに、月々5,000円からの償還も出来ます。

 

ただ、それよりも低い金額に設定する事はほとんど出来ませんので注意が必要です。

 

場合によっては、法テラスへの償還がどうしても難しい状況があるかもしれません。仮に法テラスへ月々の償還をせず、いつまでも放置していた場合、法テラスから電話あるいは通知書などを通して、償還の催促がきます。

 

それでも償還が行われない場合は、法的手続きとして裁判になる可能性もあるため、毎月の支払いはしっかり行わなければなりません。支払いが難しく、償還を滞納している場合は、改めて法テラスを利用する事は難しくなるでしょう。

 

仮に償還が難しかった場合は放置する事はせず、しっかり法テラスに連絡をし、償還が難しいと相談するようにしましょう。事情によっては猶予をもたせてくれるなど、調整してくれるかもしれません。

 

償還が苦しい場合、放置せず連絡を入れると、法テラスには猶予や免除を行ってくれる制度があるため、状況によってはそれらの対応をしてくれる可能性があります。

 

例えば現在働いている会社で減給されたり、あるいは失業してしまったりした場合、猶予が認められることがあります。すると、次の就職先が見つかってから、償還を改めて始めることが出来ますし、免除されればその後、償還する必要がなくなります。

 

変に放置してしまったほうが、裁判などの不安が募る展開になりかねませんので、いかなる理由であったとしても、支払いが困難となった場合には連絡を入れるようにしましょう。

 

償還を継続している最中に、生活保護を受給することになれば、取り扱いが変わります。法テラスにおいて、生活保護の受給者は返済をしなくて良いと定められていますので、生活保護を受けるようになった時必ず、法テラスに連絡を入れるようにします。

 

連絡を入れると、法テラスから生活保護の決定書など、各種手続きに必要な書類が送るように指示されるため、正しく手続きを進めていきます。

 

仮に生活保護を受給することになっても、ご自身で連絡したり、手続きを進めたりしない限りは、自動的に償還が免除される事はないため、放置してはいけません。

 

もし今後、法テラスを利用しようと検討している方は、着手金や実費などを立て替えてもらうよう、手続きを行ってみましょう。

 

この審査は法テラスの地方事務所にて、条件が満たされているかどうかを調べられます。例えば、仕事を解雇され、収入証明書類などを用意できない場合には、どのようにして書類を用意すれば良いのか問い合わせをするなど、制度を利用するまでの準備を整えましょう。

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