特定管財事件と通常の管財事件の費用の違い〜自己破産の少額管財の流れ〜

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特定管財事件と通常の管財事件の費用の違い〜自己破産の少額管財の流れ〜

破産管財人が処分・管理する財産のことを「破産財団」と言います。

 

破産財団の対象となるものは、財産価値が20万円移譲の不動産や動産、99万円以上の現金など一定の条件があります。

 

法定利息を超える貸付契約がある場合における過払金返還も破産財団の対象となります。破産財団はあくまでも、個々の資産価値が20万円を超えているものが対象になります。

 

20万円を超える財産がない場合は、同時廃止になる可能性が高いです。

 

このほかにも各裁判所によって運営が異なっているために、全ての地裁で該当するわけではありませんが少額管財の適用には例として

 

  • 「申立前に適切な処理や添付書類などの手続きが行われている」
  • 「換価価値のある財産が存在しない」
  • 「換価が容易な財産しか存在しない(保険解約返戻金や預貯金など)」
  • 「破産財団見込額が60万円未満である」
  • 「難易度の高いものや規模が大きなものは除く」

といった条件が追加されるところもあるので注意が必要です。

 

少額管財事件のはどんな流れ?

少額管財事件の場合、破産手続き開始と免責審尋の間に

 

  • 「破産管財人の選任」
  • 「破産管財人による財産処分」
  • 「債権者集会」
  • 「債権者の確定と配当」
  • 「破産手続終了」

 

という流れがあります。まずはこれら1つ1つの流れを詳しく説明します。

 

「破産管財人の選任」では自己破産の申立てから1〜2日後に、破産管財人が選任されます。

申立人本人と破産管財人と代理人の弁護士の3者間で行われる面談のためのスケジュールが調整され、3週間以内に打ち合わせが行われます。面談では、破産管財人による聴取が行われ、場合によっては追加で必要な書類を求められることがあります。

導入自己破産には、同時廃止と管財事件の2つがあるのですか。

 

そうです。破産手続開始決定と同時に破産手続が終了する「同時廃止」と、破産手続開始の決定後に全財産を配当する手続きなどを行う「管財事件」があります。

 

確か個人で自己破産を行う時、借入総額が5,000万円未満のならば50万円を裁判所に納めなければいけなかったはずですよね?

 

そうなのですが、裁判所によっては「少額管財」という簡素化された制度があるので、20万円程の予納金を納めることで手続きができますよ。それでは少額管財事件に関して説明していきます。

 

裁判所が判断をする

自己破産には同時廃止と管財事件の2つの種類があります。まずは自己破産の流れについて説明します。自己破産の流れは

  1. 裁判所への自己破産の依頼
  2. 自己破産の申し立て
  3. 破産手続き
  4. 免責手続き
  5. 再出発

という流れになっています。

 

自己破産の申し立てを行った場合、裁判所が先ほど述べた2つの種類のどちらの手続きを行うかの判断をします。同時廃止について説明します。

 

同時廃止とは、破産手続きを行っていく上で財産がないことが明らかな場合において、これ以上財産調査しても意味がないために、破産手続の開始と同時に終了することです。

 

同時廃止になってしまうケースは、財産が20万円以下のときです。また、所有している財産総額ではなく、現金や自動車などの各資産が持っている価値が20万円以下の場合のみ同時廃止となります。

 

財産が少なくても「免責不許可事由がある」、「会社を経営している」という場合には、同時廃止にならない可能性があります。

 

次に管財事件について説明します。

 

管財事件とは自己破産手続きにおいて破産管財人が選任されることです。自己破産を申し立ててから、破産手続きが開始すると破産管財人が指名されることがあります。

 

破産管財人とは、破産者に所有する財産がある場合や、借金をした理由などが免責不許可事由に該当すると思われる際に、破産者の調査や財産の管理・配当・換価処分などを行う人のことです。

 

管財事件には、少額管財事件(小規模管財)と通常の管財事件(特定管財事件ともいう)の2つがあります。

 

少額管財を扱っている裁判所では、個人が自己破産する場合の多くが少額管財として扱われます。特別な場合に扱われる管財事件を、少額管財に対して「特定管財」または「通常管財」と呼ぶことがあります。

 

通常の管財事件は破産管財人に対して払い出す予納金は、個人だと「50万円」からとなっており、債権や財産などが単純かつ早急に解決できると判断された場合、少額管財事件となり「20万円」からで済むことになります。

 

少額管財事件と通常の管財事件の違いは何?

自己破産の中で、少額管財として扱われるタイプの管財事件には通常の管財事件とは特徴に違いがあります。それではその特徴について説明します。

 

少額管財事件は、元々は管財事件の件数が多数あった東京地裁が、高速化を企てるために考慮した制度です。

 

今では東京を初め横浜地裁・千葉地裁・名古屋地裁・大阪地裁など多くの地方裁判所でもこの制度が取り入れられています。また制度自体は少額管財と同じような内容や条件であっても、呼称が違う裁判所もあります。

 

例えば大阪地裁では一般管財、仙台地裁では簡易管財とそれぞれ呼び方が異なっています。

 

少額管財事件は、通常の管財事件よりも短い期間で終了するメリットがあります。

 

破産管財人へ支払う予納金も東京地裁は「20万円〜」となるため、通常の「50万円〜」よりも安くなっています。

 

通常よりも短い期間で少額な予納金で終わらせるためには、選任された破産管財人の工数を前もって最小限に抑えておく必要があります。そのために申立人が要請する仲立人は弁護士でなければならず、その代理人には適正かつ早急な対応が必要不可欠です。

 

少額管財を取り入れている多くの裁判所では「代理人として弁護士が付いている」「20万円を超える資産がある」という基準が設けられており、少額管財の適用にはこれらの基準を満たす必要があります。

 

「代理人に弁護士が付いている」という条件について詳しく説明します。

 

少額管財は迅速な進行が求められるため、代理人である弁護士が事前準備をきちんとしていることが、短期間で終了するポイントになります。

 

破産手続きの申立ての時に、弁護士による十分なリサーチが行われていることが大前提なので、問題を抱えているときは、事前に相手方と債権や財産に関してチェックしなければなりません。

 

財産の調査で抜け落ちていた場合には、通常の管財事件として処理されてしまうこともあるので注意が必要です。

 

破産者の保有する「20万円」の基準は、合算ではなく各資産としています。そのため、所有している自動車に20万円を超える換価価値がある、退職金の支払見込額の8分の1が20万円を超えているような場合に少額管財になります。

 

「破産管財人による財産処分」では破産管財人が、破産者に財産が存在する時は、換価処分して現金化を行います。

換価処分される財産については、友人や親族に買い取りしたい候補者がいるかどうかなど打ち合わせで話します。免責不許可事由がある場合においては、具体的に調査し、裁量免責に値するか判断されます。

 

大阪地裁のように一定期間、家計簿を見て経済的に再建する可能性があるか評価する「免責観察型」を備えている裁判所もあります。

 

「債権者集会」で第1回の債権者集会は、財産の状況を報告する集会で、開始決定から4か月後以内に行われます。

 

東京地裁の場合は、4回までの分割予納が認められます。

 

予納金が支払われてから債権者集会が行われることが決まっているので、支払える期間により開始する時期が変わります。債権者集会に参加する人は、裁判官・書記官・破産管財人・弁護士・破産者・債権者ですが、ほとんどの場合に債権者が参加してくることはないです。

 

債権者は、債権者集会に参加しなくても特に不利益がある訳ではないので、交通費や宿泊費などの費用や貴重な時間を使ってまで参加する必要はないと考えているのかもしれません。

 

とはいえ、破産者本人からは、債権者集会に必ず参加する義務があります。債権者集会では、破産管財人から破産者の破産についての説明や、裁判官から債務や自由財産の拡張についての質問などがあります。

 

申立代理人として弁護士が付き添っているため、質問されることに関して身構える必要性はありませんので安心して下さい。

 

債権者集会は1回だけのこともありますが、資産の換価が終わっていない場合などは、次回の債権者集会のスケジュール調整が行われ、第2回債権者集会が行われます。

 

免責審尋と兼ねて行われるケースもあり、そのような場合には、「今後7年間程は、破産手続きの申立ては不可能」などと諸注意を受けることもあります。

 

「債権者の確定と配当」「破産手続き終了」では破産管財人が財産調査した結果によって配当することが可能な時は、債権額に伴って平等に達するように債権者に分配していきます。

 

調査した結果によっては、換価処分することができずにゼロと確定することもあり、第1回の債権者集会で破産手続終結が決定する場合もあります。少額管財事件の流れは以上のような流れとなっています。

 

また少額管財事件を採用していない裁判所がある地域に在住の方は、債権者の一部分が都市部の法人であるなどの繋がりがあれば、少額管財事件を扱っている裁判所で行える可能性もあります。

 

少額管財を希望する意向に添えることがありますので、制度のない裁判所の管轄にお住まいの方でも諦めずに、一度弁護士に尋ねてみてはいかがでしょうか

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