個人再生のハードシップ免責とは?ハードシップ免責を利用する方法

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個人再生のハードシップ免責をご存じでしょうか?

 

再生計画の認可を受けたあとに何らかの理由で弁済ができなくなってしまうということが考えられますが、このような場合は再生計画の変更を考えることになります。

 

ただ、収入を得ることができなくなったり再生計画の延長でどうにもならないような場合にはハードシップ免責を利用するという方法を用いることも可能です。

 

ハードシップ免責とは?

そもそも、ハードシップ免責とはいったいどのようなものなのかという疑問を抱いた方もおられると思います。あまり聞き馴染みのない言葉だと思いますし、詳しく知っているという方はあまりいないでしょう。

 

ハードシップ免責というのは個人再生計画の認可を受けたあとに何らかの理由で支払いができなくなったときに利用できる救済方法の一つで、このハードシップ免責が認められれば残債をゼロにできる可能性があります。

 

ハードシップ免責を利用するにはいくつかの条件がありますが、再生計画の四分の三以上を弁済終了しているのなら残債をチャラにしてもらえる可能性が高いです。

 

四分の三以上を返済している方に限り、何らかの事情で返済ができなくなった場合にこの方法を利用できます。

 

また、債務者の責めに帰すことができない自由でないとこの救済措置を利用することはできませんし、厳格な審査をクリアして初めて利用できるようになります。

 

いくつかの条件をクリアしないことには個人再生のハードシップ免責を利用することはできないのですが、条件さえクリアできていれば残債をゼロにできる可能性があるため選択肢に加える価値は十分あるでしょう。

 

住宅ローンの残債なども対象となっていますし、仮に住宅ローンの残債が残っている場合でも支払いを免除されます。ただ、マイホームは手放すことになってしまうということは覚えておきましょう。

 

病気や解雇で働けなくなった場合

人間いつ何があるか分かりませんし、突然病気やケガで働けなくなってしまうということも十分考えられます。

 

再生計画の途中であっても病気やケガなどの理由で再生計画の履行ができなくなることはありますし、このような場合どうなってしまうのかと不安になる方もおられるでしょう。

 

また、健康上の問題ではなく職場を解雇されて収入がなくなってしまうということも考えられますし、このようなケースでも再生計画の履行は難しくなります。

 

単純に収入が少なくなった場合だと再生計画の変更及び延長を考えることになりますが、収入を得ることができなくなった、仕事ができなくなったという場合だと再生計画を延長してもどうしようもないこともあります。

 

先ほどお話しましたが、このようなケースにおいてもハードシップ免責を利用することができますし、ハードシップ免責を利用することで残債をチャラにできる可能性があるのです。

 

今まで一生懸命返済してきた方がいきなり解雇や病気で返済ができなくなることもあります。再生計画を履行できないと普通は破産手続きに入ることになりますが、完済に向けて一生懸命返済してきた債務者のことを考えるとあまりにも不憫です。

 

ハードシップ免責というのはこうしたケースにおいて債務者を救済するために存在しているのです。

 

ハードシップ免責を利用できる条件

再生計画を履行してほとんど返済が終わっているという状況で、病気やケガ、解雇といった理由で返済が滞ってしまうと債務者は通常破産手続きをしなくてはなりませんが、これはあまりにも酷い話ですよね。

 

ハードシップ免責はこのような状況に陥った債務者を助けるためにありますが、利用するには条件があります。まず、再生計画で決められた弁済額のうち四分の三以上が返済終了していることが一つの条件です。

 

責めに帰すことができない事由で再生計画の遂行が困難なこと、というのも条件に加えられていますが、これは要するに債務者に責任を追及することができない理由で再生計画の履行が難しくなった場合ということです。

 

病気や解雇などは債務者の責任ではありませんよね。また、免責の決定が再生債権者の一般利益に反しないことというのも条件の一つです。

 

先ほど説明した責めに帰すことができない自由ですが、パチンコや競馬といったギャンブルはどうなると思いますか?

 

パチンコや競馬などのギャンブルのせいで支払いができなくなった、再生計画の履行ができなくなった場合というのはこれは債務者の責任となります。

 

これは債務者に過失があると捉えられてしまいますからハードシップ免責を利用することは難しいでしょう。ほかにもショッピングやお酒、遊び、浪費なども債務者の過失というように見なされてしまいます。

 

ハードシップ免責の効力

頑張って返済を続けてきた債務者を救済するための措置がハードシップ免責だということは既にご理解いただけたと思います。

 

コツコツと返済を続けてきた人が最後の最後で返済ができなくなり、結果破産となるとこれは泣くに泣けなくなってしまいます。こうした状況に陥った債務者を助けるための措置がハードシップ免責なのですが、ここではその効力についてお話したいと思います。

 

ハードシップ免責を利用するには裁判所に申し立てをする必要があり、免責が決定したら残りの債務が免責となります。

 

ただ、すべての債務が免責となるわけではなく、中には免責とならない債務もありますから覚えておきましょう。

 

個人再生を申し立てる前に科せられた罰金は免責の対象とはなりませんし、悪意の不法行為に基づいた損害賠償請求などの非減免債権も対象とはなりません。

 

 

住宅ローンはどうなのか、ということですが住宅ローンは免責除外とはならないためハードシップ免責では債務を免れます。ただ、ハードシップ免責が担保権に影響を及ぼすことはありませんし、免責の効力が確定したときにマイホームを競売で売却することで残債の回収を図ります。

 

結局、ハードシップ免責で残りの債務の支払いを免れたとしてもマイホームを手放すことになるということですね。住宅ローン以外の債務を免責にしてもらえばいいのでは、と思った方もおられるでしょうが、これはできません。

 

現実的に利用しているハードシップ免責はどれぐらあるの?

ここまで読んでこられた方だとハードシップ免責についてはほぼ完ぺきに理解できたと思います。債務者を救済する素晴らしい制度ですし、ハードシップ免責があったお陰で助かったという方も中にはいるでしょう。

 

ただ、そもそもハードシップ免責という言葉を今まで聞いたことがない方にとって「どれくらい利用している人がいるの?」と思った方が多いのも事実ではないでしょうか。

 

こんなに素晴らしい制度、多くの債務者が利用しているのではないかと思われがちですが、実際にはほとんど利用されていません。

 

どうしてこんな素晴らしい制度があまり利用されていないのか、ということですが理由としては利用するための条件がかなり厳しいことが挙げられます。

 

先ほどハードシップ免責を利用するための条件についてお話したと思いますが、この条件を満たせる債務者というのはほとんどいないでしょう。それだけ厳格な条件となっていますし、利用したくてもできないケースが多いというのが現実ではないでしょうか。

 

現実にどれくらい利用されているのかというと、地方裁判所ではほぼ実例がありませんし、東京や大阪の地裁でも一年のうちに数件程度の割合です。内容が素晴らしい制度だけにもっとたくさんの方が利用しているような気がしてしまいますが、実際にはほとんど利用されていません。

 

やはり条件を満たすのが難しいですし、当てはまるケースも少ないのでしょう。ただ、このような方法があるということは覚えておいて損はないと思いますから、ハードシップ免責についても覚えておいてください。

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