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養育費は別!婚姻費用で控除できる費用とは?婚姻費用の算定方法

婚姻費用という言葉を耳にしたことがある方もおられるでしょうが、婚姻費用とは別居している妻、もしくは夫に渡す生活費のことを指します。多くの場合は夫から妻に支払われていますし、逆のケースはほとんどありません。

 

婚姻費用と養育費はまったく別物なのですが、ここでは婚姻費用で控除できる費用や算定方法などについてお話したいと思います。奥さんと別居しているという男性は参考までにぜひ目を通してください。

 

裁判所で「算定表」を出してもらおう

何らかの理由で離婚には至らないまでも夫婦が別居しているというケースは少なくありません。奥さんが専業主婦だった場合だといきなり離婚してしまうとその後の生活が立ち行かなくなるでしょうし、世間の目もありますからなるべく離婚という道は回避したいという方も多いです。

 

ただ、性格の不一致などで一緒に生活することができないという場合は別居ということになりますが、まだ離婚しているわけではありませんから夫が妻や子供を扶養する義務はあります。

 

別居中の奥さんに支払う生活費が婚姻費用と呼ばれるものですが、まずは裁判所の算定表から婚姻費用の相場を調べてみましょう。

 

正直婚姻費用をいくらにするかというのは夫婦で話し合って決めることがほとんどです。

 

お互いがその金額で納得できれば10万円でも20万円でも構いませんが、夫婦だけで決めてしまうと後からトラブルに発展するケースも少なくありません。

 

口約束になってしまいますから後から言った言わなかったでまたケンカになってしまうでしょうし、かといって公正証書を作成するほどのことでもありません。離婚するなら話は分かりますが別居の段階で公正証書というのは少々大げさですし、現実的にそのようなことをしている方も少ないでしょう。

 

公正証書の作成ではなく家裁で調停や審判によって婚姻費用の金額を決めてしまうことが多いのですが、この時に用いられるのが算定表です。

 

算定表を使えばスピーディに婚姻費用の相場を調べられますし、ネットで手に入れることも可能です。

 

縦に夫の年収、横に妻の年収が記載されていますから、あとはその交点を読み取るだけです。同じ家族構成のシートを探さないと意味がありませんから覚えておきましょう。

 

夫が年収を教えてくれない場合

別居しているとはいえもともと一緒に暮らしていたのでしょうし、夫婦なのに夫の年収が分からないということは少ないと思います。レアなケースだとは思いますが、最近では昔のように夫が給料全額を妻に渡さないケースもあるようですし、それぞれ別々の財布にしていることも珍しくありません。

 

このような場合だと夫の年収が把握できていませんが、それでも婚姻費用を請求することは可能なのでしょうか。

 

基本的に年収が分からなくても調停を申し立てることをおススメします。夫とは財布が別だったから年収が把握できない、別居した後に転職したみたいで年収が分からないというケースもあるでしょうが、それでも調停や審判を申し立てると夫側は収入に関する資料を開示しなくてはなりません。

 

調停委員や裁判官から資料を開示するように言われますし、拒否したとしても職場がどこか分かれば裁判所の権限で調査を行う可能性もあります。

 

調査嘱託は裁判所から勤務先への年収の照会ですが、聞かれた側は拒否する権利もあります。回答しなかったらペナルティが下るというわけでもありませんし、拒否される可能性もありますが基本的に回答するケースが多いです。

 

裁判所からの調査ですし、一般的な企業なら普通に答えてくれるでしょう。調停や審判にまでなったときに夫が収入に関する資料をまったく提示しないということは実際にはほとんどありませんし、そこまで心配することはないと思います。

 

もし夫が一切収入資料を開示しなかったら婚姻費用が貰えないのでは、と不安に感じた方もおられるでしょうが、それも心配ありません。賃金センサスと呼ばれる統計データを用いて年収を推計しますから、例え夫が資料を全然開示しないという場合でも婚姻費用は請求できます。

 

賃金センサスはあくまで統計データですから夫の年収より少ない数字になる可能性もありますが、それでもおよその年収を予想することはできます。

 

夫が無職の場合の婚姻費用の請求

別居している夫が無職だけど婚姻費用を請求したい、というケースもあるはずです。夫が無職だとそもそも収入がないため請求できないのではないかと思ってしまいがちですが、もし直近まで働いていた、転職活動中ですぐに働き始めるという状況なら婚姻費用の算定ができる可能性が高いです。

 

婚姻費用を算定するには先ほどご紹介した賃金センサスという統計データを用います。

 

ただ、先ほども言ったように賃金センサスはあくまでただの統計データです。統計データをバカにするわけではありませんが、統計データである以上すべてのケースに当てはまるわけではありませんし、賃金センサスに応じた婚姻費用が必ず貰えるかというと決してそうでもありません。

 

賃金センサスを利用するシーンのほうがむしろ少ないですし、もし最近まで働いていたのなら前年の年収額から婚姻費用を算定することがほとんどです。

 

妻が無職というケースではどうなるのかということですが、基本的に妻が無職の場合は収入がゼロとして計算されます。ただ、夫が「妻は普通に働くことができるし平均的なパートやアルバイト収入を計算しろ」と主張することもあります。

 

このような場合だと裁判所も潜在的収入を計算せざるをえなくなりますし、もし妻が本当に働ける状態なら潜在的収入を加味して計算されてしまいます。ただ、このようなことは実際には少ないようですし、よほど夫が強く主張したケースに限ります。

 

普通は裁判所が妻の潜在的収入を考えることはありません。

 

住居費を夫が負担してる場合

夫婦が別居する場合、妻が子どもを連れて家を出るか妻と子を残して夫が家を出るかのどちらかです。どちらのケースも起こり得ますが、住宅ローンや住居費を夫が負担している場合には婚姻費用はどのようになるのかという疑問を持った方もおられるでしょう。

 

婚姻費用は別居中の相手に分担する生活費ですから、生活に関わるあらゆる費用がそれに含まれています。当然住居に関する費用も含まれていますから、アパートやマンションの家賃を別に支払ってほしいと請求することはできません。

 

賃貸マンションで家族と一緒に暮らしていて、妻と子を残して夫が出ていくとします。夫の名義で借りていたマンションだったとしても家賃は夫が支払い続けるというケースは多いですが、このような場合だと婚姻費用から家賃を差し引くことができるのです。

 

仮に婚姻費用を10万円支払っているとして、妻と子が暮らすマンションの家賃5万円も支払っているのなら5万円は控除することが可能です。

 

住宅ローンの場合は賃貸のケースと比べて少し話が面倒になってきます。

 

先ほどと同じようなケースで妻と子を自分名義の分譲マンションなどに住まわせて、住宅ローンを毎月5万円支払っているとします。

 

この場合、妻と子は確かに住宅ローンを負担していませんが、ローンの支払いが終わるとマンションは夫の資産になります。そのため、このようなケースだと婚姻費用から住宅ローン支払い分の5万円を引くとなると妻とトラブルになってしまいます。

 

全額控除となると妻が夫のために住宅ローンを支払っていることになりますし、まったく控除されないとなると今度は夫が住居費を二重に払っていることになりますよね。このようなケースは本当に難しいですし上手に妥協点を見つけるしかありませんが、裁判所によっては住宅ローン支払額の3~4割程度を婚姻費用から控除して計算することもあります。

 

多少大雑把になってしまいますが、実際にこのようにして決まることは少なくありません。

 

婚姻費用は離婚が成立するまで発生する

有責配偶者が婚姻費用を請求できるのかという疑問ですが、これは原則可能となっています。例えば、一緒に暮らしていた妻が浮気や不倫といった不貞行為を働きその結果家を出て行ったとします。

 

この場合は倫理的に考えると明らかに妻が悪いということになりますし、同情の余地は一切ないでしょう。

 

しかし、このようなケースにおいても妻から夫に婚姻費用を請求することは可能ですし、夫婦仲が冷めきっていたとしても別居していようと離婚していない限り発生します。

 

夫からすると「妻が不貞行為を働いた挙句勝手に家を出て行ったのにその上婚姻費用まで支払わないといけないのか!?」と憤慨してしまうでしょう。これは同じ立場の男性なら誰もがそのように思うでしょうし、納得がいかないのも理解できます。

 

しかし、基本的に不貞行為についてのいざこざは慰謝料請求でやるべきであり婚姻費用はまた別物、というのが法律的な解釈となります。男性にとっては納得できないでしょうが、原則このようになっています。

 

ただ、さすがにこれでは世の中の男性すべてが憤ってしまうでしょうし納得もできないでしょう。そのため、不貞行為などを立証できる証拠があれば婚姻費用の支払いを拒否することも可能です。

 

別居の原因が確実に妻にあると立証できる場合に限って婚姻費用の請求を拒否できる可能性があり、実際に過去の裁判ではそのような判例もあります。

 

別居することになったのは妻にすべての原因があり、その妻から生活費を請求するなどとんでもない、ということですね。

 

妻が不貞を働いた上に家を出て行ったとなると基本同情の余地はありませんし、仮にそれで生活が苦しくなったとしても家に戻ればいいだけの話です。実際、先ほどお話したような判例はいくつもあるようですし、男性ばかりがバカを見るわけではありません。多少は溜飲の下がった方もいるのではないでしょうか。

 

童手当や学資保険の保険料は、婚姻費用とは別?

学資保険や児童手当の保険料が婚姻費用に含まれるのかということですが、基本的に子供に関する教育費はすべて婚姻費用に含まれています。

 

そのため、学費や教材費といった教育費を婚姻費用とは別に請求することはできなくなっています。

 

ただ、児童手当は子供の監護権者に対して支給していますし、これを婚姻費用に含めてしまうのは不適切です。例え夫が児童手当の受取人になっていたとしても、勝手に婚姻費用に含めるということはできません。

 

しばらく別居するつもりなら児童手当の受取人を夫から妻に変更しておくのもおススメです。

 

夫婦が一緒に暮らしているときは夫が受取人となることがほとんどですが、別居中は子供と一緒に生活している保護者に児童手当が支給されます。

 

ただ、離婚ならまだしも別居の段階で児童手当の受取人を変更するのは至難の業ですし、なかなか認められないことがほとんどです。夫から役所に児童手当受給事由消滅届を提出してもらえばいいのですが、当然そのためには別居中の夫にお願いする必要があります。

 

一方の学資保険ですが、これは婚姻費用とはまったく無関係ですから夫が婚姻費用から勝手に控除できませんし、妻が別途支払いを求めるということもできません。学資保険は貯蓄の性質もありますから、夫婦の財産の話として話し合うべきです。

 

婚姻費用が発生するのはいつからいつまで?

これから婚姻費用を請求しようと考えている方だと調停や審判を申し立ててもらうまでの流れについても知っておいたほうが良いでしょう。原則調停を申し立てたときから請求できますが、過去に遡って支払いを求めることはできませんから気を付けましょう。

 

婚姻費用を請求したいと考えているのならまずは婚姻費用分担調停の申し立てを裁判所に起こすことが先決です。

 

注意しておきたいポイントですが、人によっては離婚調停と婚姻費用分担調停を同じようなものと考えている方もいます。

 

しかし、この二つはまったく別の性質を持っていますから注意してください。

 

離婚調停なら養育費や慰謝料などあらゆることをまとめて話し合うことができますが、婚姻費用の分担についてだけは離婚調停時に話し合うことができません。この二つは切り分けて考えるべきです。

 

夫が約束した婚姻費用を支払ってくれないというケースも少なくありません。調停が成立しているのですから約束を破るということはペナルティが発生しますし、強制執行という手もあります。

 

いきなり強制執行ではなく履行勧告や履行命令を裁判所を通じてお願いするケースが多く、それでも支払わない場合には強制執行を視野に入れます。

 

婚姻費用の強制執行でもっとも多いのは給与の差し押さえで、最大手取り額の半分も差押えることができるのです。通常の給与差し押さえは手取り額の四分の一までしかできませんが、婚姻費用の場合はその限りではありません。

 

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