借金の取り立てはどこまでやると違法になる?勤務先の電話や訪問は?

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借金の取り立てはどこまでやると違法になる?勤務先の電話や訪問は?

借金の取り立てといえば、漫画やドラマにあるような、取り立て業者からの勤務先でもかかる電話、または連絡もなしに突然の来訪… そのような、勤務先への取り立てはすべて違法であり、正当な理由がない限りは取り立て業者による勤務先への訪問だけでなく、勤務先への電話でさえも違法となります。

 

正当な理由がなければ勤務先への訪問だけでなく、勤務先への電話すらも違法となるのはなぜなのでしょうか。

 

また、「正当な理由」さえあれば、勤務先への電話や訪問をしてもよいのでしょうか。その詳細と根拠、そして刑法にも触れるような強硬で悪質な取り立ての実態とその対策はどのようにすればよいのかを述べていきます。

 

正当な理由なく勤務先に電話や訪問をしてくるのは違法

先ほども述べたように、借金の取り立てで、取り立て業者が正当な理由もなくして勤務先に電話や訪問をしてくるのは違法となります。

 

また、そのような違法な取り立てを行った場合、賃金業法47条の3の3項に記載されているように、2年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金になるほか、

 

取り立て業者が勤務先に直接取り立てのための訪問をしてきたり、電話をかけたなどして周囲の人間に不快感を与え、債務者が忌み嫌われてしまうというように、業務に支障をきたした場合は、業務妨害罪(刑法234条)になりますし、

 

取り立て業者に勤務先に訪問され、退去するよう要求してもしつこく居座る場合は不退去罪(刑法130条)になります。

 

その他にも、取り立て業者に勤務先に訪問された時、大声を出されたり恐喝に近い言われ方をした場合は恐喝罪(刑法249条)になりますし、物品や備品などを破壊、損害された場合は器物損壊罪(刑法261条)になります。

 

また、勤務先での電話や訪問の際に、「○○さんを呼べ!」といった実名を挙げるような行為を取り立て業者が行った場合は名誉棄損罪(刑法230条)になります。

 

上記に挙げたような極めて悪質な取り立ての場合は刑事告訴を行える案件であるので、そのような案件に対する対策を後述していますので、それを踏まえてしっかりとした対応を取りましょう。

 

さて、借金の取り立てで、取り立て業者が正当な理由もなくして勤務先に電話や訪問をしてくるのは違法となると述べましたが、逆に言えば「正当な理由」さえあれば、取り立て業者が勤務先への電話や訪問をしてもかまわないということになります。

 

では、ここでいう「正当な理由」とは、どのようなものなのでしょうか。

 

正しい取り立ての方法は、

  1. 取り立て業者が債務者の自宅や携帯電話への連絡、
  2. 手紙やメールなどの郵便物を自宅に送付する、
  3. そして自宅への訪問

と段階を踏まえるものであり、

 

そのすべての工程で債務者と連絡がつかなかったうえで返済もされてなかったり、債務者に意図的に一切の無視を食らった場合といったことになった場合、勤務先への電話や訪問をやむを得ず行うことがあります。

 

このような場合に限り、取り立て業者が勤務先への電話や訪問をする「正当な理由」といえます。

 

勤務先への電話や訪問を禁止している業者もあります。

 

なので、もし勤務先へ自分に身の覚えのあるような借金の取り立てのための電話がかかってきたり、取り立て業者が訪問してきた場合は、それが必ずしも違法とは限らず、自分が取り立て業者の一切の通達を無視している場合がありますので、まずはその確認をしてください。

 

そしてもしも借金の返済が遅れている場合や連絡を怠っている場合は、勤務先への電話や訪問を防ぐために、気が滅入るかもしれませんがしっかりと業者に連絡をし、まずは謝罪をし、返済が遅れている理由と、いつ借金を返せるのかを伝えましょう。

 

連絡を怠ると、勤務先への電話や訪問だけでなく、裁判を起こされることもあり、裁判の結果最悪の場合強制執行になり、差し押さえにつながる可能性もあるので絶対に業者への連絡はしてください。

 

貸金業法21条の3項

借金の取り立てで、取り立て業者が正当な理由もなくして勤務先に電話や訪問をしてくるのは違法となる、ということは、取り立てにおける禁止事項を述べている賃金業法21条、その3項に次のように示されています。

 

「正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話、電報、またはファクシミリ装置を利用して通信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。」

 

つまり、取り立て業者が正当な理由もなく勤務先に電話や訪問をすることは正式に法律で禁止されており、先ほども述べましたが、同じく賃金業法47条の3の3項によると、そのような行為は2年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金になります。

 

なので、取り立て業者に正当な理由もなく勤務先に電話や訪問をされた場合は、それは立派な賃金業法違反行為であり罰則も発生する行為であるので、弁護士に相談したり、もしくは金融庁などの監督官庁に訴えましょう。

 

また、賃金業法21条には正当な理由のない勤務先への電話や訪問を禁止しているほかに、

 

  • 正当な理由なしに、午後9時から午前8時にかけて、債務者に電話や訪問を行うこと、
  • 退去を要求しても退去に応じないこと、
  • 張り紙や立て看板などによって債務者が借金を抱えているという事実や私生活についての情報を他人に見せびらかすこと、
  • 債務者以外の第三者、例えば家族や知人に対して「代わりに払ってくれ!」などと債務者の代わりの弁済を要求すること、
  • 債務者以外の第三者が債務者の住所や連絡先を業者に通達するなどの業者への協力を拒否しているとき、これを追求するように再度協力を要請すること、
  • 債務者が自己破産などの債務処理を弁護士に依頼し、その通達が業者に届いたにもかかわらず、債務者に返済を要求することなどといったこと

 

を禁止しています。

 

これらも、賃金業法47条の3の3項による、2年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金の対象になりますし、また刑法に違反している場合もあるので、こちらに該当する行為をされた場合も上記の弁護士に相談したり、もしくは金融庁などの監督官庁に訴えるといった対応や、次項で説明する強硬で悪質な取り立ての場合の対応を取りましょう。

 

強硬で悪質な取り立ての場合

取り立て業者が正当な理由もなく勤務先に電話や訪問をすることが賃金業法に違反しており、また罰則もついており、その対策をするには弁護士に相談したり、もしくは金融庁などの監督官庁に訴えるのがよいということを前の項で述べましたが、

 

強硬で悪質な取り立て、例えば先ほど挙げた

 

「取り立て業者が勤務先に直接取り立てのための訪問をしてきたり、電話をかけたなどして周囲の人間に不快感を与え、債務者が忌み嫌われてしまうというように、業務に支障をきたした場合」(業務妨害罪(刑法234条)に該当)や、「取り立て業者に勤務先に訪問され、退去するよう要求してもしつこく居座る場合」(不退去罪(刑法130条)に該当)

 

というように、刑法に触れるような悪質な取り立ての場合はどのような対処を取ればよいのでしょうか。

 

上記に挙げたような刑法に触れるレベルの強硬で悪質な取り立てがあり、またそれによって業務妨害や不退去などの被害が実際に発生した場合は、刑法に違反している可能性もあるので、警察で被害届を出したり、業務妨害罪や不退去罪を理由に刑事告訴を行うことを考えることができます。

 

たとえ自分が借金を抱えている場合であってもこのような強硬で悪質な取り立ては決して許されるような行為ではありませんので、臆せずに対応をとりましょう。

 

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