特定調停のデメリットに注意!特定調停で話し合うには、裁判所に行かなければならない!

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特定調停のデメリットに注意!特定調停で話し合うには、裁判所に行かなければならない!

あらゆる事象にはメリットとデメリットが共存しており、自身が実際に着手するに際しては、各々の内容を正しく理解の上、特にデメリットが自らに及ぼす負の影響に関し、より厳しい視点に立っての十分な検証作業が求められます。

 

とりわけ債務整理なる、金銭面で迷惑をかけた相手方すなわち債権者側の感情を考慮しての問題解決に際しては、より一層慎重な手法の選択から、確実な対応が欠かせません。

 

債務整理の中でも当事者の金銭的負担が少なく、複数の具体的なメリットが伝えられる特定調停ですが、一方で断じて見過ごしてはならぬデメリットや、解決に際してのリスクの存在が見過ごせません。

 

ここでは以下、特定調停なる債務整理方法を今一度基礎から再確認すると同時に、債務者が必ず為さねばならない対応や、この手法を選択したが故に期待出来なくなる債務者にとってのメリットに関してなどを、冷静に確かめて行きたいと思います。

 

特定調停の特徴

特定調停の特徴として、弁護士費用の負担が要らない、自身で手続き可能な債務整理である点が挙げられます。

 

既に経済的に逼迫した状況下、債務整理に対して更なる経済的負担が発生する他の選択肢を避け、このメリットを理由に特定調停を選ぶ人達も、間違いなく少なくありません。

 

実際に弁護士へ依頼せず、全ての手続きを自身で進めるとなれば、必要となる費用は手数料などの数千円程度で抑えられ、費用面のデメリットが1番感じられない債務整理法と映りますが、実はこの特定調停に際しては、別の視点から注意すべきポイントも少なくありません。

 

まずは他の債務整理と同じく、特定調停もまた信用調査機関にその事実が記載されます。

 

いわゆるブラックリストに載る状態が避けられず、最短で向こう5年間程度、住宅ローンが組めない、新たなクレジットカードの発行に際しての審査で引っ掛かる、現在所有するかクレジットカードが使用できないなどの影響が避けられません。

 

また特定調停は民事調停の1種であり、特定調停に臨むに際しては、債権者である相手先の所在地の管轄する簡易裁判所まで足を運び、申請せねばなりません。

 

この申立てに基づき、簡易裁判所は債権者と債務者の間に入る調停委員を選任し、この調停委員が仲介役として双方の意見を聞き、和解へ向けて調整に力を貸してくれます。

 

ポイントとなるのは現状では返済が不可能な借入額の減額と分割による返済を視野に、債権者を説得の上での譲歩を取り付けられるか否か、この1点が見過ごせません。

 

ですが既に延滞を生じさせ、信用面と心象面双方を著しく損なってしまった借入者から、更なる借金総額の減額を求められた場合、必ずしも債権者側が譲歩から希望する条件で合意に至ってくれるとは限りません。

 

最終的に合意に至れなかった場合、あくまで中立の立場である裁判官から「調停に代わる決定」が提示され、所定の書式で書面として交付され、裁判に於ける判決と同等の効力を有するこの決定を「17条の決定」とも称します。

 

この決定内容に対し、双方どちらかから2週間以内に異議申し立てがあった場合のみ、この決定事項は失効してしまい、異議を唱える余地が残されている、裁判官が勧める和解案と捉えられます。

 

特定調停は取り立て行為が停止するまでに時間がかかる…

任意整理などの債務整理を弁護士あるいは司法書士に正式に依頼から受任されると、速やかに「受任通知」が各債権者に向けて送付されます。

この受任通知とは債務者から債務整理の正式依頼を受けて引き受けた旨を伝える通知であり、債権者の債務者への取り立て行為を停止する効力を有しています。

 

この効力を少しでも早く有効とすべく、先にファクシミリでその旨を債権者に通知から正式な書面を郵送する、あるいは簡易書留を用いて受任日時を明確に伝えるなどの対応も見られ、いずれも取り立てに窮する債務者の精神的負担軽減に繋がります。

 

特定調停に於いては、弁護士に依頼せずに債務者本人が手続きを進めるケースもあり、この受任通知に準ずる効力を持つ通知が債権者に向けて発送されます。

 

但しこうした実務に十分な経験値を有する弁護士もしくは司法書士の速やかな対応とは異なり、その手順が以下の流れのため、実際に債権者にこの通知が届くまでに、どうしても一定時間を要してしまわざるを得ません。

 

この通知に際しては、最初に申請者自身が所定の書式を作成し、簡易裁判所で申し込む必要があります。

 

書類に不備が見当たらず受理されれば、裁判所から順次債権者に向けて発送されますが、いわゆるお役所仕事的な一面は否めず、迅速確実な対応は必ずしも期待出来ません。

 

結果的にこの一連の流れに時間を要してしまえば、当然この期間の取り立て行為をストップする事は出来ず、特定調停に着手したにも関わらず、それまでと同様の取り立て行為に悩まされ続ける事になってしまう可能性が否めません。

 

弁護士や司法書士に支払う費用面のメリットと背中合わせの、この部分のデメリットもまた、特定調停の特徴の1つとして把握しておきましょう。

 

裁判所へ出頭しなければならない

特定調停のデメリットとしては、いわゆるブラックリストに載ってしまう、取り立て行為を停止させる効力を有する書面の発送に手続きの流れ上時間を有してしまい、任意整理などと比較して時間を要してしまうなどが挙げられ、いずれも債務者が直接実感させられるデメリットに違いありません。

 

そして特定調停なる民事調停の1つの当事者となる以上、自らが複数回裁判所に出頭せねばならず、これは自身が表面上、何一つ変わらず日常生活を過ごしつつ、債務整理を進める上での大きな負担に他なりません。

 

家族や勤務先に最も知られたくない債務整理中の事実を伏せながら、平日の指定時間に指定された裁判所へ出頭するのは非常に難しく、債権者である相手方の管轄裁判所が遠方となれば、その負担はより一層大きくなります。

 

更に調停すなわち話し合いによる合意点の模索に際しても、債権者である相手はプロの金融業者の専門担当者であり、こうした場面の経験値が皆無同然の一般人の債務者が、果たしてどれだけ説得に至れるのか、極めて高いハードルに挑む作業となるのが現実です。

 

調停委員はあくまで中立的な第三者の立場からその場を上手くとりなしてこそくれますが、基本的に特定側に加担して追い風を届けてくれる事は勿論ありません。

 

結果として合意に至れぬ場合は、裁判官から新たな和解案が提示され、これは裁判に於ける判決と同等の効力を有し、結果この提案通りの返済が不可能という展開も想定されます。また過払い金の返還を特定調停と同時進行で求める事は出来ず、元金の減額も期待出来ません。

 

初期費用を大きく抑えられる、家や車を手元に残す事が出来るなど、特定調停に臨むに際してのメリットが数々確認される一方、裁判所へ自らが出頭から、他の債務整理であれば弁護士が代わりに行ってくれる諸々の手続きや債権者側との交渉を、自身で行わねばならないのが特定調停の大きな特徴です。

 

過払い金の返還請求ができなくなる

一時期と比較した場合、幾分の鎮静化が感じられる過払い金返還に関する宣伝の数々ですが、同時にこの一過性のブーム的なムーブメントは、確実に私達エンドユーザーに「過払い金」「グレーゾーン」なる存在と初歩的な関連知識を届けてくれたのも事実です。

 

メディアで頻繁に報じられる「借金が帳消しどころか多額の現金が戻って来てビックリ」的なコメントは確かに事実の一例ですが、全ての債務整理者がこのラッキーに恵まれる訳ではありません。過払い金の返還請求に対し、確実に現金が戻る、もしくは借金総額が減る保証はありません。

 

そして特定調停はあくまで借金の返済に関する話し合いが主目的であり、調停に絡めた過払い金請求は認められていません。

 

ちなみにあくまで別作業として、利息制限法に基づき「引き直し」と称される計算の結果、過払い金の発生が確認された場合には、特定調停とは別に過払い金請求を行わない限り、金融機関側に対応を求める事は叶いません。

 

あわよくば過払い金の存在で借金の元金を相殺軽減する流れを目論むのであれば、特定調停ではなく任意整理を選択すべきですが、こちらも任意整理で導き出された返済プランを最後まで確実に遵守から完了出来る確証が求められます。

 

また過払い金の返還請求すなわち借金の総額の減額に繋げる話し合いとして、特定調停では現在から今後の利息の減額が折衝のポイントとなります。

 

債務者からすれば全ての利息すなわち経過利息、将来利息、遅延損害金など、元金プラスアルファの部分のカットが叶えばベストですが、これは債権者からすればメリットどころか利息収入が見込めぬデメリットしか見当たらず、最終的に債務者の希望通りの合意に至るのは簡単ではありません。

 

また任意整理に際しては、債権者の中には一括返済を要求するケースが見られますが、特定調停とは違い、委任を受けた弁護士が専門家の立場から、少しでも債務者の希望に沿った和解案の導き出しに尽力してくれるため、殆どの場合は分割払い返済での決着が叶っています。

 

対して特定調停では裁判官が一括返済が現実不可能である点を考慮から「調停に代わる決定」を通じ、分割返済でより確実に返済を継続する提案を決定案とする事で、結果的に一括返済請求を回避する場合が多々見られます。

 

確かに過払い金が取り戻せれば、債務整理中の当事者にとっては非常に大きなメリットとなりますが、債務整理という作業全体を視野に入れた際には、この部分にばかり固執し過ぎるのは正しい姿勢とは言えません。

 

特に特定調停に臨むに際しては、より広い視野で問題解決を見据える姿勢が望まれます。

 

返済できない場合

特定調停で最終的に確定した和解案は、確定判決と同等の効力を持つ調書として明記作成されます。そして決して見過ごせぬポイントとして「和解案に基づく返済が滞った際には、強制執行もしくは一括返済となる」旨が記載される事を、特にこれから特定調停に臨まれる全ての方々には、しっかりと確認から意味する内容を理解していただきたいと思います。

 

これは元来であれば訴訟を起こす、裁判所に申し立てるなどの所定の手続きが求められる給与の差し押さえや預貯金口座、あるいは不動産の差し押さえなどを、債権者側が手続き無しで行使出来る事を意味しています。

 

今後はこの状況に至るまでのように、延滞を軽く捉えて放置あるいは支払いを先述べする事は断じて許されぬ事を、しっかりと肝に銘じて返済に勤しまねばなりません。

 

こうした強制執行が実施されれば、家族は勿論、勤務先にも借金と延滞を生じさせている事実が露呈してしまい、社会的信用の失墜はその後の勤務にも暗い影を落としてしまいます。

 

借金返済のノルマに加え、一旦失ってしまった社会人としての信用回復を積み重ねる日々は、健康的な日常生活自体を困難としてしまって当然です。

 

そして特定調停のリスクとして、最終的に決定となった合意すなわち和解案の内容が、継続的な返済が難しい月々の返済額となってしまう可能性が見過ごせません。

 

弁護士に相談せず自力対応でようやく漕ぎ着けた和解案が、結果自らを救済してはくれない内容となる可能性がゼロとは言えない、これも数々のメリットが前面に伝えられがちな特定調停の、断じてスルーしてはならない一面です。

 

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